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シニア猫

シニア猫のまいにちチェックリスト|7歳・11歳からの変化と記録のしかた

この記事でわかること

  • 猫の「シニア」は何歳から?ガイドラインごとの年齢の目安
  • まいにち見ておきたいポイントのチェックリスト
  • 「年のせいかな」で見過ごしやすい変化と、健康診断の間隔

ついこのあいだまで子猫だったはずなのに、気づけばお昼寝の時間が長くなって、高いところにのぼる回数も少し減ったかな。そんな変化に、ふと気づく日がありますよね。

猫は年を重ねても、なかなかつらさを表に出しません。だからこそ、まいにちの小さな変化に気づけるのは、いつもそばにいる飼い主さん です。この記事では、シニア期の年齢の目安と、まいにちのチェックリストをまとめました。

猫の「シニア」は何歳から?

ガイドラインによって、区切り方が少しちがう

猫の年齢の区切り方は、ガイドラインによって少しちがいます。

出典 区切り方
AAHA/AAFP ライフステージ・ガイドライン(2021年) 成猫(壮年)7〜10歳/シニア 10歳をこえてから
AAFP シニアケア・ガイドライン 中年 7〜10歳/シニア 11〜14歳/高齢 15歳〜
International Cat Care 7歳からを「成熟期(mature)」とし、その先をシニア・スーパーシニアとしている
7歳10歳11歳15歳 AAHA/AAFP ライフステージ 成猫(壮年) シニア(10歳をこえてから) AAFP シニアケア 中年 シニア 高齢 International Cat Care 成熟期〜 その先にシニア・スーパーシニア
どの区切り方でも、7歳ごろから変化に目を向けはじめ、10〜11歳ごろからがシニアです。

どのガイドラインでも、7歳ごろが「年齢による変化に目を向けはじめる時期」、そして 10〜11歳ごろからがシニア という考え方は共通しています。AAHA/AAFPのガイドラインでは、年齢はあくまで目安で、とても元気なシニアの子は、獣医さんの判断でひとつ前の段階として扱うこともあるとされています。

人の年齢にするとどのくらいかは、年齢換算で確かめてみてくださいね。

健康診断の間隔も変わってくる

子猫から成猫まで
  • 健康診断は少なくとも年に1回
シニアの子
  • 元気そうに見えても、少なくとも半年に1回
  • 持病がある子は、それ以上にこまめに

AAHA/AAFPのガイドラインでは、子猫から成猫までは少なくとも年に1回、シニアの子は元気そうに見えても少なくとも半年に1回 の健康診断がすすめられています。AAFPのシニアケア・ガイドラインでも、元気なシニアは6か月ごと、持病がある子はそれ以上にこまめに、とされています。

血液検査や尿検査については、AAFPのシニアケア・ガイドラインで、7〜10歳ごろから少なくとも年に1回、年齢とともに回数を増やしていくことがすすめられています。International Cat Careでも、7歳をこえた猫は定期的に血圧をはかるのがよいとされています。

次の健康診断やワクチンの日は、お世話カレンダーで確かめられます。

まいにちのチェックリスト

毎日ぜんぶを細かく見なくても大丈夫です。ごはんやトイレのお世話のついでに、「いつもとちがうところはないかな」と見てあげるだけで十分です。
目見え方・ぶつかる 口食べ方 背中・腰骨のさわり心地 毛並み背中やしっぽの毛 足腰のぼる・寝起き お水 トイレ
お世話のついでに、体のあちこちを「いつもどおりかな?」と見てあげましょう。

ごはん

  • いつもと同じくらい食べているか
  • 食べるスピードや食べ方が変わっていないか(片側でかむ、口を気にする、こぼす)
  • 食べたそうにするのに、食べないことはないか
  • 逆に、前よりよく食べるようになっていないか

お水

  • 水入れの減りが早くなっていないか
  • 蛇口やお風呂など、いつもとちがう場所の水を飲みたがらないか

トイレ

  • おしっこのかたまりの数や大きさが変わっていないか
  • うんちのかたさ・回数は、いつもどおりか
  • トイレ以外の場所でしていないか
  • トイレのふちをまたぐのが、つらそうではないか

動き・からだ

  • 高いところにのぼる回数が減っていないか、のぼる前にためらっていないか
  • 寝起きにぎこちない動きがないか
  • 毛づくろいが減って、背中やしっぽの毛がぼさっとしていないか
  • 背中や腰の骨が、前よりさわりやすくなっていないか

ようす・行動

  • 寝ている時間が急に増えていないか
  • 夜中に鳴く、うろうろすることが増えていないか
  • さわられるのを嫌がる、怒りっぽくなっていないか
  • ものにぶつかる、目の見え方が変わったようすはないか

「年のせいかな」で見過ごしやすい変化

シニアの子の変化は、「もう年だからね」と思ってしまいがちです。でも、その中には獣医さんに相談したいサインがかくれていることがあります。

のぼらなくなった毛づくろいが減った
よく飲むおしっこが多い・やせてきた
夜鳴きトイレの失敗・ぼんやり
目の見え方ものにぶつかる

のぼらなくなった・毛づくろいが減った

英国の猫の保護団体Cats Protectionの解説では、関節のトラブルのサインとして、ジャンプやのぼるのをためらう、寝ている時間が増える、背中やしっぽの毛づくろいがしにくくなる、ふちの高いトイレを避ける、さわられるのを嫌がる、などが挙げられています。AAFPのシニアケア・ガイドラインでも、関節の病気はよくあるのに見逃されやすく、飼い主さんが年のせいだと思ってしまう小さな変化がサインになる、とされています。

おうちの工夫段差に箱を置いてのぼりやすくしたり、ふちの低いトイレにしたりと、おうちの工夫でぐっと過ごしやすくなることもあります。

よく飲む・おしっこが多い・やせてきた

コーネル大学の猫の健康センターの解説では、腎臓の病気は年を重ねた猫にとても多く、飲む量やおしっこが増える、体重が減る、食欲が落ちる、といった変化が挙げられています。International Cat Careでは、1日に体重1kgあたり100mLより多く飲んでいたら、ふだんより多く飲んでいるとされています。

お水の目安はお水の量チェックで、量り方はおしっこの回数や量が増えたときのチェックポイントで紹介しています。体重の減りが気になるときは体重が少しずつ減ってきたときに見ておきたいことも読んでみてください。

夜鳴き・トイレの失敗・ぼんやりしている

International Cat Careの解説では、年を重ねた猫の認知機能の変化として、夜に鳴く・うろうろする、トイレの場所を忘れる、ごはんを食べたことを忘れる、ぼんやりする、といったことが挙げられています。ただし、同じような変化は甲状腺や腎臓の病気、関節の痛み、高血圧などでも起こることがあるとされていて、まずは獣医さんに相談することがすすめられています。

目の見え方の変化

International Cat Careの解説では、高血圧はシニアの猫によくみられ、多くはかなり進むまでサインが出ず、急に目が見えなくなることが最初に気づくきっかけになることもある、とされています。ものにぶつかるなど、目のようすが気になったら早めに相談しましょう。

すぐに動物病院へおしっこが出ていないようす、ごはんをまったく食べない、ぐったりしている、急に目が見えないようすなどは、様子を見ずにすぐ動物病院に連絡してください。

記録するときは

シニアの子の記録は、毎日たくさん書くよりも、同じ項目をこつこつ続ける のがコツです。

まいにち・毎週の記録の例

頻度 記録すること 例
まいにち ごはんの量・食べ残し 朝 完食、夜 少し残す
まいにち おしっこ・うんちの回数 おしっこ 3回、うんち 1回
まいにち ひとことメモ 夜に2回鳴いた
週に1回 体重 3,840g
週に1回 お水の量(24時間) 180mL
月に1回 体型の写真(上・横)
受診のたび 検査結果・言われたこと 半年後に再検査
続けるコツ
  • 「いつもどおり」も記録する:何もない日の記録があると、変化があったときに比べやすくなります
  • 動きの変化は動画で:段差をのぼるところ、歩くところを、ときどき動画で残しておくと、受診のときに見てもらえます
  • 気づいた日を書いておく:「いつから」は、獣医さんにとって大切な情報です

毎日のようすは、ブラウザに30日分残せるまいにち記録でもつけられます。検査結果の残し方は血液検査のBUN・CREとは?で紹介しています。

まとめ

シニアになっても、猫はいつもと変わらない顔で過ごそうとします。だからこそ、ごはんやトイレのついでの「いつもとちがうかな?」が、うちの子を守る大切な目になります。こつこつ続けた記録を持って、半年に一度の健康診断に出かけてみてくださいね。

この記事は、診断や治療のためのものではありません。いつもとちがう様子が続くとき、急に具合が悪くなったときは、早めにかかりつけの獣医さんに相談してください。

参考にした情報

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