猫の体重が少しずつ減ってきたときに見ておきたいこと
この記事でわかること
- 体重の減りは「何%減ったか」と「どのくらいの期間で」で見ること
- 体重といっしょに見ておきたい、食欲・お水・トイレ・ようすの変化
- 獣医さんに伝えるためのメモのまとめ方
記録を見返していて、「あれ、先月より少し軽い?」と気づくこと、ありますよね。ごはんもふつうに食べているし、元気そう。でも、なんとなく気になる。
その「なんとなく」は、とても大切な気づきです。猫の体重の減りは、病気のサインとして早いうちにあらわれることがあると、多くの獣医系の情報源で紹介されています。この記事では、体重が少しずつ減ってきたときに、おうちで見ておきたいことと、獣医さんへの伝え方をまとめました。
まずは「どのくらい減ったか」を確かめる
%で見ると、大きさがわかる
体重の変化は「何g」より「何%」で考えると、その子にとってどのくらいの変化かがわかりやすくなります。
VCA動物病院グループの解説では、脱水などではない状態で、ふだんの体重の10%をこえて減る のは医学的に意味のある減り方とされています。そして、減るスピードが速いほど心配が大きい とも書かれています。
| ふだんの体重 | 10%にあたる量 |
|---|---|
| 3.0kg | 300g |
| 3.5kg | 350g |
| 4.0kg | 400g |
| 5.0kg | 500g |
前回からの変化を%で計算するときは、体重チェックがつかえます。
量り方の「ずれ」ではないか確かめる
数字が減っていても、量り方が変わっただけ、ということもあります。
- いつもと同じ体重計で量ったか
- 時間帯(ごはんの前・あと)は同じか
- だっこ・キャリーなど、量り方は同じか
条件をそろえて、数日あけてもう一度量ってみると安心です。量り方のコツは嫌がる猫の体重の量り方にまとめています。
体重といっしょに見ておきたいこと
体重が減る理由はたくさんあります。PDSAの解説では、歯や口のトラブル、ストレス、寄生虫、ごはんが足りていないといった身近なものから、甲状腺や腎臓、糖尿病などの病気まで、さまざまな原因が挙げられています。
どれにあたるかを決めるのは獣医さんのお仕事です。おうちでは、体重以外の変化をいっしょにメモしておく と、とても役立ちます。
チェックしておきたいこと
| 見るところ | メモの例 |
|---|---|
| 食欲 | 食べる量が減った/逆に増えた/食べ方が変わった |
| 食べ方 | 片側だけでかむ、口を気にする、食べたそうなのに食べない |
| お水 | 水入れの減りが早い、蛇口やお風呂の水を飲みたがる |
| おしっこ | 回数や量が増えた、かたまりが大きくなった |
| うんち | やわらかい、回数が変わった |
| 吐く | 回数、何を吐いたか |
| ようす | 寝ている時間が増えた、毛づやが悪い、よく鳴くようになった |
| からだ | 背中や腰の骨がさわりやすくなった、うしろ足の筋肉が細くなった |
| 口 | よだれ、口のにおい |
PDSAの解説でも、体重の減りといっしょに、食欲の変化(減る・増える)、吐く・下痢、飲む量やおしっこが増える、元気がない、毛づやが悪い、鳴くことが増える、筋肉が落ちる(特にうしろ足や背骨のまわり)、よだれや口のにおい、などに気をつけるよう書かれています。
「よく食べるのにやせる」も大切なサイン
お水とおしっこの変化
コーネル大学の猫の健康センターの解説では、年を重ねた猫に多い腎臓の病気で、飲む量やおしっこが増えること、体重が減ることが挙げられています。お水の量が気になるときは、おしっこの回数や量が増えたときのチェックポイントも参考にしてください。
早めに・すぐに相談したいとき
体重がゆっくり減っているときも、早めの受診がおすすめです。そのうえで、次のようなときは様子を見ずに、すぐに動物病院に連絡しましょう。
- ごはんを食べなくなった:PDSAの解説では、猫は食べない状態が続くと肝臓の病気(肝リピドーシス)の心配があるとされています
- ぐったりしている、隠れて出てこない
- 吐く・下痢をくり返している
- おしっこが出ていないようす、トイレで何度も力んでいる(特にオスの猫は緊急です)
- 短いあいだに目に見えて体重が落ちた
- 歯ぐきや白目が黄色っぽい
記録するときは
獣医さんに伝えるときは、「最近やせた気がします」より、数字と期間 があるとぐっと伝わりやすくなります。
- 最近やせた気がします
- 8月 4,300g → 10月 4,020g のように、数字と期間がある
受診のときに持っていきたいメモ
| 項目 | 例 |
|---|---|
| 体重の流れ | 8月 4,300g → 9月 4,180g → 10月 4,020g |
| 減った割合 | 3か月で約6.5%減 |
| 量った条件 | 毎週土曜の朝ごはん前、同じ体重計 |
| ごはん | 種類、1日の量、食べ残しの有無 |
| お水 | 1日の飲む量の目安(わかれば) |
| トイレ | おしっこ・うんちの回数や様子の変化 |
| 気づいたこと | いつごろから、どんなふうに |
| 聞きたいこと | 次はいつ量ればいい? ごはんは変えたほうがいい? |
写真も役立つ:AAHA/AAFPのライフステージのガイドラインでも、上からと横からの写真が体型の変化を追うのに役立つとされています。
質問に答えながら伝えたいことを整理できる通院メモもつかってみてください。受診前の準備は動物病院に行く前にまとめておくことでも紹介しています。
シニアの子は、こまめに
AAHA/AAFPのガイドラインでは、10歳をこえたシニアの猫は、元気そうでも少なくとも半年に1回の健康診断がすすめられていて、体重の減りと増えの両方を見ていくことが大切とされています。
シニアの子のまいにちのチェックは、シニア猫のまいにちチェックリストにまとめています。
まとめ
体重がゆっくり減っていく変化は、毎日いっしょにいる家族ほど気づきにくいものです。だからこそ、数字の記録が「あれ?」に気づくきっかけになります。
気になったら、記録を持って早めに獣医さんに相談してみてくださいね。
この記事は、診断や治療のためのものではありません。いつもとちがう様子が続くとき、急に具合が悪くなったときは、早めにかかりつけの獣医さんに相談してください。
参考にした情報
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