診断ではなく「記録」と「獣医さんへの相談の準備」のための情報をお届けしています
トイレの記録

猫のおしっこ・うんちの記録でわかること|回数・量・かたさの残し方

この記事でわかること

  • おしっこ・うんちで見ておきたいポイント(回数・量・色・かたさ・ようす)
  • トイレそうじのついでにできる、かんたんな記録のしかた
  • すぐに獣医さんに相談したいトイレのサイン

毎日のトイレそうじ。ちょっと手間に感じる日もありますが、じつは うちの子の体調がいちばんよくわかる時間 でもあります。

猫は具合がわるくても、なかなかそぶりを見せません。でも、おしっこやうんちには、からだの変化があらわれやすいもの。そうじのついでに少しだけ見て、記録しておくと、「いつもとちがう」に早く気づけます。

おしっこで見ておきたいこと

回数と量

おしっこは、回数と、1回の量(かたまる砂ならかたまりの大きさ) を見てあげましょう。

かたまりの大きさは「いつもとくらべて」小さいふつう大きい
かたまる砂なら、かたまりの大きさが1回の量の手がかりに。3段階のメモでも十分です。

ふつうの回数は、その子の年齢やごはん(ウェットかドライか)、飲む量などで変わります。なので、「何回なら正常」と決めるより、うちの子のいつもの回数を知っておく ことが大切です。

いつもとちがうサイン

英国の動物病院チャリティPDSAの解説では、こんな変化がおしっこのトラブルのサインとして挙げられています。

  • トイレに行く回数が増えた
  • 力んでいる、鳴きながらしている、少しずつしか出ない
  • 血がまじっている、ピンクっぽい
  • お風呂や洗面台など、トイレ以外の場所でする
  • おまたのまわりをよくなめる
  • 元気がない、隠れる、食べる量が減る、よく飲む

International Cat Careの解説でも、トイレに長くいる、少量を何度もする、トイレ以外でする、おなかや陰部の毛をなめすぎる、などがサインとして紹介されています。

うんちで見ておきたいこと

回数

PDSAの解説では、多くの猫は 1日に1〜3回くらい うんちをするとされています(子猫はもっと多いことも)。ただ、こちらも個体差が大きいので、うちの子のいつものペースからの変化を見てあげましょう。

かたさ・色・におい

見るところ 記録の例
かたさ ころころかたい/ふつう/やわらかい/水っぽい
形 細長い、小さな粒、形にならない
色 いつもの色、黒っぽい、赤いものがまじる
まじっているもの 毛、粘液(ねばねば)、血
におい いつもよりきつい
かたさは4つのことばでメモころころかたいふつうやわらかい水っぽいかためやわらかめ
表の「かたさ」の4つのことばを図にしました。形や色、まじっているものも一緒にメモを。

うんちのかたさを図で見比べたいときは、トイレ早見表をつかってみてください。

便秘・下痢のサイン

PDSAの解説では、便秘のサインとして、長いあいだ力んでいるのにあまり出ない、何度もトイレに出入りする、かたくて小さいうんち、鳴きながらする、などが挙げられています。便秘かな?と思ったら、すぐに相談するようすすめられています。

下痢については、元気で食欲もある子が軽い下痢を1回、ということもありますが、24時間でよくならない・悪くなる、吐く、元気がない、血や粘液がまじる、食べない、といったときは獣医さんに連絡を、とされています。子猫やシニアの子は脱水しやすいので、軽そうに見えても獣医さんに相談しましょう。

すぐに相談したいサイン

すぐに動物病院へトイレで何度も力んでいるのに、おしっこが出ていない・ほんの少ししか出ないときは、すぐに動物病院に連絡してください。特にオスの猫は緊急です。

コーネル大学の資料では、オスの猫は尿道が細く長いためにおしっこの通り道がつまりやすいとされています。アメリカ獣医外科専門医協会(ACVS)の解説では、完全につまってしまうと命にかかわるとされていて、コーネル大学の資料では、早ければ1〜2日ほどで命にかかわることがある とされています。PDSAも、おしっこが出ないのは命にかかわる状態で、様子を見ずにすぐに連絡を とすすめています。

ここで気をつけたいのが、「便秘で力んでいるのかな」と思っていたら、じつはおしっこが出ていなかった というケースです。PDSAの解説でも、おしっこで力んでいるのか、うんちで力んでいるのかは見分けにくいとされています。どちらかわからないときは、迷わず相談しましょう。

すぐに連絡したいサインのまとめ

こんなときは、すぐに連絡を
  • おしっこが出ていない、少ししか出ないのに何度もトイレに行く
  • トイレで鳴く、痛そうにしている
  • おなかがはっている、さわると痛がる
  • 吐く、ぐったりしている
  • うんち・おしっこに血がたくさんまじる

記録するときは

トイレの記録は、そうじのついでに、さっとつけられる形 にしておくのが続けるコツです。

かんたんな記録の例

日付 おしっこ(回数・かたまりの大きさ) うんち(回数・かたさ) 気づいたこと
11/1 3回・ふつう 1回・ふつう
11/2 4回・ふつう 1回・ややかため 夕方にトイレに長くいた
11/3 6回・小さい 0回 何度もトイレへ → 病院に電話
記録のコツ
  • かたまりの大きさは「いつもとくらべて」で十分:ふつう・大きい・小さい、の3段階でもOK
  • 写真も役立つ:気になったときは、かたまりやうんちの写真を。いつものときの写真もあると比べやすいです
  • トイレでのようすは動画で:何度も出入りする、力むなどのようすは、動画があると伝わりやすくなります
  • ごはんの変化もメモ:フードを変えた日、おやつをあげた日も書いておくと、うんちの変化の手がかりになります

ブラウザに30日分残せるまいにち記録でも、トイレの回数をつけられます。受診の準備は動物病院に行く前にまとめておくことで紹介しています。

多頭飼いのときは

何匹かでトイレを使っていると、「どの子のおしっこか」がわかりにくくなりますよね。気になる子がいるときは、その子がトイレに入るところを見ていたり、カメラで見守ったりする工夫もあります。多頭飼いのくわしい工夫は多頭飼いの健康管理のコツにまとめています。

トイレの環境も、記録の味方

トイレが使いにくいと、がまんしてしまったり、ほかの場所でしてしまったりして、記録もとりにくくなります。International Cat Careでは、こんなことがすすめられています。

数は「猫の数+1」以上まとめて置かず、おうちのあちこちに
体長の1.5倍くらい鼻先からしっぽの付け根までの長さが目安
静かな場所にごはんやお水、人がよく通る場所からはなして
1日2回以上そうじかたまる砂なら、トイレ全体は2〜4週間ごとに洗う
ふちの低いトイレ関節が気になる子に

うちに必要なトイレの数は、トイレの数チェックで確かめられます。

まとめ

おしっことうんちは、うちの子からの小さなお便りのようなものです。そうじのついでに「いつもどおりかな」と見て、ひとことメモを残すだけで、変化に早く気づけるようになります。おしっこが出ないようすだけは、迷わずすぐに獣医さんへ。覚えておいてくださいね。

この記事は、診断や治療のためのものではありません。いつもとちがう様子が続くとき、急に具合が悪くなったときは、早めにかかりつけの獣医さんに相談してください。

参考にした情報

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