猫のトイレの選び方|大きさ・数・置き場所・砂のめやす
この記事でわかること
- トイレの大きさは「体長の1.5倍以上」、数は「猫の数+1」が目安
- 落ち着いて使える置き場所と、さけたい場所
- 砂の種類と深さ、毎日・毎週のおそうじのしかた
猫のトイレは、毎日なんども使う、とても大切な場所です。でも、お店にはいろいろな形や大きさのトイレが並んでいて、砂の種類もたくさん。「どれを選べばいいの?」「どこに置けばいいの?」と迷ってしまいますよね。
猫は、トイレのあいだ無防備になるので、安心して、気持ちよく使えるかどうか をとても気にする生きものです。Cats Protectionの解説でも、猫はトイレのときに心細く感じやすく、安心できない・よごれているトイレはさけてしまうことがある、とされています。
この記事では、獣医系の団体や保護団体の情報をもとに、トイレの 大きさ・数・置き場所・砂 の選び方と、おそうじのコツをまとめました。
トイレ選びで見ておきたい4つのこと
大きさ:体長の1.5倍以上
体長をはかってから選ぶ
英国の保護団体Batterseaは、トイレの大きさを 鼻先からしっぽの付け根までの長さの、少なくとも1.5倍 にすることをすすめています。Cats Protectionの資料でも、同じく「体長(鼻先〜しっぽの付け根)の1.5倍」が目安として紹介されています。
アメリカの動物病院協会(AAHA)と猫の獣医師会(AAFP)のガイドラインでも、トイレは体長の1.5倍以上とされています(こちらは鼻先からしっぽの先までの長さ、と書かれています)。どちらにしても、猫の体よりひとまわりもふたまわりも大きい トイレがよい、ということですね。
ふちの高さも見てあげて
子猫やシニアの猫には、ふちの低いトイレ がすすめられています(AAHA/AAFP、コーネル大学、Cats Protection)。足腰がかたくなってくると、高いふちをまたぐのがおっくうになってしまうからです。Cats Protectionの資料では、関節のこわばりがある子には入り口の低いトイレが必要になることもある、とされています。シニアの子は、トイレに入るときのようすもときどき見てあげてくださいね。
数:猫の数+1
International Cat Careやコーネル大学、Battersea、Cats Protectionなど、多くの団体が 「猫の数+1」 をすすめています。
| 猫の数 | トイレの数のめやす |
|---|---|
| 1匹 | 2つ |
| 2匹 | 3つ |
| 3匹 | 4つ |
Cats Protectionの資料では、この数はきっちりした研究で決まったものではない、とことわったうえで、広く使われている目安として紹介されています。仲よしのグループがはっきり分かれているおうちなら「グループごとに1つ+1」でもよい、とされています。
数と同じくらい大切なのが、ばらばらの場所に置く ことです。Cats Protectionの資料では、何こあっても同じ場所にまとめて置かないように、とされています。2階建て以上なら、Batterseaは 各階に1つずつ 置くことをすすめています。うちに合う数と置き方は、トイレの数チェックで図にして確かめられます。多頭飼いのくわしいコツは多頭飼いの健康管理のコツもどうぞ。
置き場所:静かで、安心できるところ
猫の獣医師会(AAFP)と国際猫医学会(ISFM)のガイドラインでは、トイレは いつも、ごはんやお水のお皿からはなして置く こととされています。Batterseaは、静かで人があまり通らない場所を選び、大きな窓のそばや、洗濯機のある部屋のような音の大きい場所はさけるように、としています。
Cats Protectionの資料では、部屋の角やかべぎわのように うしろを気にせず、近づいてくるものが見える場所 がよいとされています。AAHA/AAFPのガイドラインでも、いざというときに逃げられる道があることが大切とされています。
- ごはん・お水・寝床からはなれている
- 人の出入りが少なく、静か
- 洗濯機など、急に大きな音が出るものの近くではない
- 大きな窓や玄関・ペットドアのそばではない
- 角やかべぎわで、入り口のほうが見わたせる
- 階段がつらい子でも、すぐに行ける
コーネル大学の解説では、階段の上り下りがつらい子のトイレを、上の階や下の階だけにしないように、とされています。Cats Protectionは、シニアの子のために、夜はトイレのそばに小さな明かりをつけておくことも紹介しています。
屋根つき?屋根なし?
- においがこもりにくい
- まわりが見えて、安心しやすい
- 入り口が広く、逃げ道がある
- 中ににおいがこもりやすい
- 出口が1つで、心細く感じる子も
- 多頭飼いでは、出口で待ちぶせされることも
Batterseaは、においがこもりやすく、まわりも見えにくいので、屋根つきはできればさけて としています。屋根つきのトイレを使わないときは、ふたをはずしてみるのもひとつの方法とされています。Cats Protectionの資料では、屋根つきはかくれられるよさがある一方で、出口が1つなので心細く感じる子や、ほかの猫に待ちぶせされる心配もある、と紹介されています。
AAHA/AAFPのガイドラインでも、屋根のあり・なしが大切な子もいる、とされています。迷ったら、両方を置いてみて、うちの子がどちらを使うかを見てあげるとよいですね。
砂:においのない、さらさらの砂
好まれやすい砂
コーネル大学の解説では、多くの猫は においのない、きめの細かい砂 を好むとされています。Batterseaも、やわらかく、においのない、砂浜の砂のような手ざわりのものをすすめています。
香りつきの砂は、AAFP/ISFMのガイドラインで、猫のにおいの感じ方をみだすものとして、さけたいものに挙げられています。AAHA/AAFPのガイドラインでも、おしっこのトラブルがあった子には、においのない固まる砂がよいかもしれない、とされています。
深さは3〜4cmくらい
Cats ProtectionとBatterseaは、砂の深さを 3〜4cmくらい にすることをすすめています。猫が掘ってうめられるくらいの深さです。コーネル大学の解説では、1〜2インチ(約2.5〜5cm)とされています。
おそうじのしかた
- 毎日、かたまりとうんちを取る固まる砂なら、毎日取りのぞきます(コーネル大学)。Cats Protectionは1日2回、Batterseaは少なくとも1日1回をすすめています
- へった分の砂を足す深さが3〜4cmくらいに保たれるようにします
- 週に1回は、まるごと洗う砂を全部すてて、お湯とやさしい洗剤で洗い、新しい砂を入れます(Battersea、Cats Protection)
- においの強い洗剤や漂白剤はさけるにおいが残ると、猫がいやがることがあります(Battersea)。Cats Protectionは、フェノールをふくむ消毒剤は猫に毒になると注意しています
- 古くなったトイレは取りかえるキズがついたり、においが取れなくなったりしたら、新しいものにします(コーネル大学)
記録するときは
毎日のおそうじは、うちの子の体調を知るチャンスでもあります。かたまりの数や大きさ、うんちのかたさがいつもとちがうと、体の変化に気づくきっかけになります。
| 項目 | 記録のしかた |
|---|---|
| おしっこ | かたまりの数と、だいたいの大きさ |
| うんち | 回数と、かたさ・色 |
| トイレの外 | した場所と時間(あれば) |
| 変えたこと | 砂・トイレ・置き場所を変えた日 |
うんちのかたさやおしっこのようすは、トイレ早見表で見比べられます。記録のつけかたはトイレの記録でわかることにまとめています。
まとめ
猫のトイレは、大きさは体長の1.5倍以上、数は猫の数+1、置き場所は静かでごはんからはなれたところ、砂はにおいのないさらさらのもの が目安です。そして、毎日のおそうじで、いつもきれいにしておいてあげること。
いちばん大切なのは、うちの子が「ここなら安心」と思えることです。ようすを見ながら、少しずつ、うちの子にぴったりのトイレをさがしてあげてくださいね。
この記事は、診断や治療のためのものではありません。いつもとちがう様子が続くとき、急に具合が悪くなったときは、早めにかかりつけの獣医さんに相談してください。
参考にした情報
- AAHA「2021 AAHA/AAFP Feline Life Stage Guidelines:General Litter Box Considerations」
- AAFP/ISFM「2013 Feline Environmental Needs Guidelines」
- Battersea「Cat litter trays」
- Cats Protection「To pee or not to pee」
- Cats Protection「Toileting」
- Cornell Feline Health Center「Feline Behavior Problems: House Soiling」
- International Cat Care「Feline idiopathic cystitis (FIC) in cats」
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