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トイレの記録

トイレ以外でおしっこ・うんちをするとき|考えられる理由と見直すところ

この記事でわかること

  • まずは体の不調がないかを獣医さんに相談。すぐに病院へ行きたいサイン
  • マーキング(スプレー)とトイレの失敗のちがい、考えられる理由
  • トイレの見直し方と、よごれた場所の片づけ方。叱らないことが大切

ふとんの上や、ラグのすみっこ、トイレのすぐ横。トイレ以外の場所でおしっこやうんちを見つけると、びっくりしますし、悲しい気持ちにもなりますよね。「どうして?」「わざと?」と思ってしまうかもしれません。

でも、猫はいじわるでトイレ以外の場所でしているわけではありません。コーネル大学の猫の健康センターによると、トイレ以外での粗相は、飼い主さんから相談される猫の行動の悩みのなかで、いちばん多いものだそうです。そして、その背景には 体の不調がかくれていることがある とされています。

この記事では、トイレ以外でしてしまうときに、まず何をすればいいのか、考えられる理由と見直すところを、順番にまとめました。

まずは、体の不調がないか獣医さんへ

いちばん先にすることトイレのようすが急に変わったら、まずは獣医さんに相談 しましょう。Cats Protectionも、トイレのようすが急に変わったときは、まず動物病院へ、としています。コーネル大学の解説では、病気のある猫が、いつも具合が悪そうに見えるとはかぎらない とされています。

コーネル大学の解説では、こんな体の不調が、トイレの失敗につながることがあると紹介されています。

  • おしっこの通り道の炎症:おしっこのときに痛みがあると、猫がトイレと痛みを結びつけてしまうことがあります。回数が増えたり、急いでしたくなったりすることも
  • 腎臓の病気・甲状腺の病気・糖尿病:よく飲んで、おしっこが増えることが多いとされています
  • おなかの不調:うんちのときに痛みがあったり、がまんがきかなくなったりすることがあります
  • 年齢による変化:足腰の痛みや、もの忘れのような変化で、トイレまで間に合わなくなることがあります

International Cat Careの解説では、ストレスが関わるといわれる膀胱炎(特発性膀胱炎)のサインとして、トイレ以外の思いがけない場所でおしっこをする ことが挙げられています。おしっこの量が増えてきたときは、おしっこの回数や量が増えたときのチェックポイントも読んでみてください。

すぐに動物病院へおしっこが出ない、または少ししか出ないのに、何度もトイレに行くときは、おしっこの通り道がつまっているかもしれません。特にオスの猫 は、通り道が細く長いため、つまりやすいとされています(International Cat Care)。米国獣医外科専門医協会(ACVS)の解説では、完全につまると 3〜6日で命を落とすこともある とされています。つまったときは、トイレ以外の場所でおしっこをしようとすることもあります(イリノイ大学)。鳴く、吐く、元気や食欲がないようすも見られます。様子を見ずに、夜間でも、すぐに動物病院へ連絡してください。
トイレ以外でしてしまった① まず獣医さんで体の不調がないか診てもらう② トイレを見直す数・大きさ・場所・砂・そうじ③ くらしの変化やストレス猫どうし・外の猫・模様がえすぐ病院へおしっこが出ない少ししか出ないのに何度もトイレへ行く(特にオス)
まずは体のこと、それからトイレ、くらしの順に。おしっこが出ないようすのときは、すぐに病院へ。

獣医さんに伝えたいこと

病院では、いつ・どこで・どんなようすだったかを伝えられると、診てもらうときの手がかりになります。

  • いつごろから、どのくらいの回数あったか
  • おしっこか、うんちか。どんな場所でしたか(ふとん・ラグ・かべ・床など)
  • トイレには行っているか。トイレで力んでいる・長くいる・鳴くようすはないか
  • おしっこの量や色、うんちのかたさ
  • 飲む量・食欲・元気の変化
  • 最近のくらしの変化(引っ越し、模様がえ、新しい猫、砂やトイレを変えた など)

Cats Protectionによると、動物病院でおしっこやうんちを取るための容器をもらえることもあるそうです。伝えたいことは通院メモで質問に答えながら整理できます。動物病院に行く前にまとめておきたいこともどうぞ。

マーキング(スプレー)とのちがい

トイレ以外でのおしっこには、マーキング(スプレー)とよばれるものもあります。コーネル大学の解説では、こんなちがいが紹介されています。

マーキング(スプレー)立ったまま、しっぽをピンとかべなどに少しだけトイレとしてのおしっこしゃがんで、床などにまとまった量
マーキングは立ったまま、かべなどの縦の面に少しだけ。トイレとしてのおしっこは、しゃがんでします。

コーネル大学の解説では、スプレーをする猫は、ふつう 立ったまま、しっぽを立ててふるわせ、かべなどの縦の面に少しのおしっこをかける とされています。おしっこをするときのように、しゃがんではしません。スプレーは、去勢していないオスにいちばん多いとされていますが、去勢したオスの10%ほどもスプレーをする、と紹介されています。

マーキングでも、トイレの失敗でも、まずは獣医さんに相談するのは同じです。どちらなのかがわかると、獣医さんにも伝えやすくなります。

考えられる理由

体の不調痛みや、おしっこの量が増える病気など。まず獣医さんへ
トイレがいやトイレそのもの・砂・置き場所のどれか、またはぜんぶ
場所や手ざわりの好みやわらかい布や、つるつるの床をえらぶことも
ストレス・くらしの変化同じ家の猫とのあつれき、外の猫、模様がえなど

コーネル大学の解説では、トイレがいやになっている子は、トイレそのもの・砂・置き場所のどれか(または全部)が気に入らないことがあり、いろいろな場所でしたり、トイレを使ったり使わなかったりするとされています。また、やわらかい面やなめらかな面など、特定の手ざわりや場所を好むようになる こともあるそうです。

ひとつのことが、べつのことにつながることもあります。たとえば、おしっこの通り道の不調でトイレを使いにくくなった子が、そのまま新しい場所でする習慣になってしまう、という例がコーネル大学の解説で紹介されています。体の不調が治ったあとも、トイレの見直しが大切なのはそのためです。

International Cat Careの解説では、ストレスが関わる膀胱炎のきっかけとして、同じ家の猫とのあつれき がいちばん多いとされています。けんかにならず静かに起きていることも多いので、気づきにくいそうです。ほかにも、外の猫の気配や、室内だけで刺激が少ないくらしも、ストレスになることがあるとされています。

見直すところ

体の不調がないか、または治療をしながら、トイレまわりを見直していきましょう。くわしい選び方は猫のトイレの選び方にまとめています。

  • 数:猫の数+1あるか(Cats Protection、Battersea)。International Cat Careは、おしっこのトラブルがある子には、さらに多めにとしています
  • 場所:ごはん・お水からはなれた、静かなところか。ばらばらの場所にあるか
  • 大きさ:体長(鼻先〜しっぽの付け根)の1.5倍以上あるか(Battersea)
  • ふち:シニアや足腰の弱い子でも、またぎやすい低さか
  • 砂:においのない、さらさらの砂か。深さは3cmくらいあるか(Cats Protection)
  • そうじ:毎日取りのぞけているか。週に1回まるごと洗えているか
  • 屋根:屋根つきなら、ふたをはずすと使うことも(Battersea)

Cats Protectionの解説では、シニアの子には、ふちの低いトイレを家のあちこちに足したり、夜はトイレのそばに小さな明かりをつけたりする方法が紹介されています。うちに合う数と置き場所はトイレの数チェックで確かめられます。

よごれた場所の片づけ方

においが残っていると、またそこでしたくなってしまうことがあります。コーネル大学の解説では、においは ごまかすのではなく、しっかり消す(中和する) ことが大切で、できるだけ早く片づけるほどよい、とされています。

  1. まずは吸いとるカーペットや布はキッチンペーパーでおさえるように吸いとり、床もふきとります(Cats Protection)
  2. 洗ってにおいを消すCats Protectionは、猫に安全なクリーナーか、酵素入りの洗濯用洗剤を10%ほどにとかしたぬるま湯で洗う方法を紹介しています
  3. すすいで、よくかわかす洗剤が残らないように水ぶきして、かわかします。色落ちが心配な素材は、目立たないところで試してから
  4. アンモニアやお酢の入ったものは使わないおしっこに似たにおいがするうえ、猫には刺激になることもあるとされています(コーネル大学)

叱らないであげて

わざとじゃないの。どこか痛かったり、トイレがこわかったりするのかも。おこられると、もっと不安になっちゃう から、やさしく見守ってね。

コーネル大学の解説では、たたく・どなる・よごした場所に顔をおしつけるといった罰は効果がなく、不安を強めて、かえって悪くすることがあるとされています。Cats Protectionも「まちがった場所でトイレをしても、決して罰しないで。問題を悪くしてしまう」としていて、AAFP/ISFMのガイドラインでも、トイレの失敗を罰してはいけないとされています。

見つけたときは、だまって片づけて、何があったのかをメモしておく。それがいちばんの近道です。

記録するときは

項目 記録のしかた
日時 見つけた日と、だいたいの時間
場所 ふとん・ラグ・トイレの横 など
種類 おしっこ/うんち、量や色、かたさ
トイレでのようす 力む・何度も行く・鳴く など
変えたこと 砂・トイレ・置き場所を変えた日

うんちのかたさやおしっこのようすはトイレ早見表で見比べられます。見つけたときのメモは、あとから見返すと「いつも同じ場所」「砂を変えてから」など、手がかりが見えてくることがあります。

まとめ

トイレ以外でおしっこやうんちをするのは、猫からの「なにか困っているよ」のサインかもしれません。まずは 体の不調がないかを獣医さんに相談 して、それからトイレの数・大きさ・場所・砂・そうじ、くらしの変化を、ひとつずつ見直していきましょう。

そして、おしっこが出ない・少ししか出ないのに何度もトイレに行くときは、特にオスの子は、すぐに動物病院へ。叱らずに、あせらずに、うちの子のペースで向き合ってあげてくださいね。

この記事は、診断や治療のためのものではありません。いつもとちがう様子が続くとき、急に具合が悪くなったときは、早めにかかりつけの獣医さんに相談してください。

参考にした情報

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