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検査値の見方

猫の健康診断ガイド|受ける頻度・みてもらうこと・当日の準備

この記事でわかること

  • 年齢ごとの健康診断の頻度の目安(10歳をこえたら半年ごと)
  • 健康診断でみてもらうことと、シニア期に加わりやすい検査
  • 前の日・当日・帰ってからの準備のチェックリスト

うちの子は元気に走りまわっているし、ごはんもよく食べている。だから健康診断はまだいいかな、と思うこともありますよね。

でも、毎日いっしょにいると、少しずつの変化にはかえって気づきにくいものです。健康診断は、元気なときの「この子のふつう」を記録しておく日 でもあります。この記事では、受ける頻度の目安と、みてもらうこと、当日の準備をまとめました。

この記事は、一般的な目安を紹介するものです。うちの子に合った間隔や検査は、かかりつけの獣医さんと相談して決めてくださいね。

健康診断はどのくらいの間隔で?

年齢ごとの目安

アメリカの動物病院協会(AAHA)と猫の獣医師会(AAFP)がまとめたガイドラインでは、猫の一生を4つの時期に分けて、こんな頻度をすすめています。

  • 子猫(〜1歳)・若年(1〜6歳)・中年(7〜10歳):少なくとも1年に1回
  • シニア(10歳〜):半年に1回
年齢ごとの健康診断の目安子猫〜1歳少なくとも年1回若年1〜6歳少なくとも年1回中年7〜10歳少なくとも年1回シニア10歳〜半年に1回
2021 AAHA/AAFP Feline Life Stage Guidelines より。子猫の時期は、ワクチンなどで何度か通うことも多いです。

いまうちの子がどの時期にいるかは、年齢換算で確かめられます。

子猫の時期は、ワクチンなどで何度か病院に行くことが多いので、そのたびにからだもみてもらえます。同じガイドラインでは、子猫のうちに猫白血病ウイルスや猫エイズウイルスの検査(レトロウイルス検査)をすることを強くすすめています。保護した子やむかえたばかりの子は、最初の受診で相談してみてくださいね。

元気なときに受ける意味

「どこも悪くないのに病院へ連れていくのはかわいそう」と感じることもありますよね。でも、元気なときの体重や検査の数字があると、次に受けたときに 「前とくらべてどうか」 を獣医さんが見られるようになります。数字が基準の範囲に入っていても、前回から少しずつ動いていることに気づける。それが、くり返し受けるいちばんの意味です。

健康診断は「ワクチンのついで」以上のもの

世界小動物獣医師会(WSAVA)のガイドラインでは、定期的な健康チェック(ふつうは年1回、ときにはもっと多く)をすすめていて、年に1回の健康チェックは、ワクチンのための受診よりずっと大きな意味がある としています。ワクチンの間隔が空く子でも、からだのチェックは続けてあげたいですね。

次の日を忘れないように前回の日付を入れておくと、次の目安の日がわかるお世話カレンダーは、健康診断を1年ごとにしています。10歳をこえた子は、180日に変えてつかってみてくださいね。

健康診断でみてもらうこと

からだ全体のチェック

動物用医薬品メーカー・ゾエティスの解説では、健康診断ではまず体重を量り、ごはんやお水の量、トイレ、動き方やようすなどを聞いたうえで、頭からしっぽまで順番にみていく、と紹介されています。

健康診断でみるところ(例)目・鼻・耳口・歯ぐき心臓と肺の音体重・体型皮膚と毛首・おなか足の関節体温など
ゾエティスの解説などをもとにした、からだのチェックの例です。年齢やようすによって、みるところは変わります。
体重・体型前回とくらべて増えた・減ったを確かめます
口の中歯や歯ぐき、口内炎、よだれなど
聴診・触診胸の音を聴いて、おなかをやさしくさわります

年齢やようすで加わる検査

ゾエティスの解説では、年齢やからだのチェックの結果によって、血圧の測定、おしっこやうんちの検査、血液検査 がすすめられることがある、とされています。どの検査をするかは、その前に獣医さんが説明してくれます。

シニアの猫について、AAHAのシニアケアのガイドラインでは、こんな頻度が目安として挙げられています。

検査 シニアの猫での目安
血液検査(血球・生化学) 6〜12か月ごと
尿検査 6〜12か月ごと
血圧 1年ごとを強くすすめる(健康な高齢の猫では6〜12か月ごと)
甲状腺ホルモン(T4) 1年ごとを強くすすめる
うんちの検査(寄生虫) 健康状態や暮らし方により年1〜2回

おしっこを持っていくように言われたら、おうちで猫のおしっこを採る方法も参考にしてみてください。

健康診断の前に、おうちでみておきたいこと

ゾエティスの解説では、健康診断では、ごはんやお水の量、トイレ、運動やふるまい、それに動きや呼吸の速さ、のどのかわきの変化などを聞かれる、とされています。いきなり聞かれると答えにくいので、1週間くらい前から、ふだんのようすを少し意識してみておくと安心です。

  • 体重:最近量った数字
  • ごはん:フードの種類と1日の量、食べるペースの変化
  • お水:飲む量が増えた・減った気がするか
  • トイレ:おしっこのかたまりの大きさや数、うんちのかたさ
  • 動き:高いところへのぼる回数、寝ている時間
  • ようす:毛づくろい、鳴き方、隠れることが増えたか

ゾエティスの解説では、ふだんお世話をしている人がつきそえないときは、ごはんの種類や飲んでいる薬、家族が気になっていることを、つきそう人が知っておくように、ともされています。聞きたいことは紙に書いて、すぐ見えるところに持っておくのがおすすめです。

当日の準備

前の日までに

  • キャリーを、ふだん猫がよく過ごす部屋に出しておく
  • キャリーの中に、なじみの毛布やタオルを入れておく
  • 聞きたいこと、最近の変化(ごはん・体重・動き・ようす)をメモする
  • はじめての病院なら、これまでの検査結果やワクチンの記録を用意する
  • おしっこ・うんちを持っていくか、ごはんを抜く必要があるかを病院に確認する

アメリカの猫の獣医師会(AAFP)は、キャリーは病院の日だけ出すのではなく、猫が好きな場所にふだんから置いておく ほうがずっとよい、としています。前の日にあわてて出すより、何日か前から部屋に置いておけると、においにも慣れてもらえますね。

Cat Friendly Homes のチェックリストでも、ごはんの食べ方や体重、動きに変わったことがないか、忘れないように前もってリストにしておく ことがすすめられています。メモは通院メモで、質問に答えながらまとめられますよ。

当日の流れ

  1. キャリーにタオルをかける家を出て車に向かう前に、毛布や厚手のタオルでおおうと、隠れられて落ち着きやすくなります
  2. 運ぶときは底から持つ持ち手だけで持たず、下から支えてゆらさないように
  3. 車では安定した場所にAAFPは、前の座席とうしろの座席のあいだの床がいちばん安全な場所、としています
  4. 待合室でもタオルはそのままほかの動物が見えないように
  5. メモを見ながら伝える言われたことも、その場でメモしておくと安心です

帰ってきてから

病院のにおいがついて帰ると、おうちの猫どうしでびっくりすることがあります。AAFPは、まずキャリーの扉を閉めたまま、ほかの猫の反応を見ることをすすめています。シャーッと怒るようなら、必要なものをそろえた別の部屋で休ませて、おたがいのにおいのついた寝床を交換しながら、数時間ほどたってから少しずつ会わせてあげてくださいね。
健康診断を待たないでおしっこが出ていないようす、ぐったりしている、何度も吐く、呼吸が苦しそうなど、いつもとちがうようすがあるときは、次の健康診断を待たずに、すぐに動物病院へ連絡してください。

記録するときは

健康診断の結果は、1回だけでなく 前回とくらべて見る と、変化に気づきやすくなります。

残しておきたいこと
  • 受けた日と病院
  • 体重(前回からの増減)
  • 検査の結果の紙(写真でも)
  • 獣医さんに言われたこと、次の予定

検査の結果の紙をもらったら、わからない項目はその場で「この数字は前回とくらべてどうですか?」と聞いてみてください。次の健康診断までに、おうちで気をつけて見ておくことも、いっしょに聞いておくと安心です。

ふだんのようすの見方はシニア猫のまいにちチェックリストでも紹介しています。

まとめ

健康診断は、若いうちは少なくとも年に1回、10歳をこえたら半年に1回がひとつの目安です。キャリーを出しておく、メモを書いておく、それだけで当日はぐっと落ち着いたものになります。元気なうちの「ふつう」を残しておくことが、いつかの小さな変化に気づく手がかりになりますよ。

この記事は、診断や治療のためのものではありません。いつもとちがう様子が続くとき、急に具合が悪くなったときは、早めにかかりつけの獣医さんに相談してください。

参考にした情報

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