猫のフードの上手な切り替え方|混ぜる割合と日数、食べないときは
この記事でわかること
- 基本は7日ほどかけて、新しいごはんを4分の1ずつふやしていくこと
- 持病がある子や好みがはっきりした子は、10〜15日くらいかけてもよいこと
- 食べないまま待つのは危ないことと、相談したいうんちの変化
年齢に合わせたごはんにしたい、いつものフードが手に入りにくくなった、獣医さんに新しいフードをすすめられた。ごはんを変えたくなるきっかけは、いろいろありますよね。
でも、猫はいつもとちがう味やにおいに慎重な子が多い動物です。ある日いきなり全部を変えると、食べてくれなかったり、おなかがびっくりしたりすることがあります。この記事では、少しずつ混ぜて、ゆっくり入れ替えていく方法をまとめました。
どうして少しずつ変えるの?
PDSA(イギリスの動物病院チャリティ)の解説では、急にごはんを変えたり、お皿の場所を動かしたりすると、食べなくなることがあるとされています。また、ごはんを変えたあとに、うんちがゆるくなることもあります。
少しずつ混ぜて慣らしていくと、からだも気持ちも、新しいごはんになじみやすくなります。
基本は7日かけて、4分の1ずつ
獣医師向けの栄養の資料(Royal Canin Academy)では、ふつうの切り替えは1週間くらいで、新しいごはんを4分の1ずつふやしていく方法が紹介されています。
1日のごはんが60gの子なら、こんな量になります。1日の量そのものは変えずに、中身の割合だけを入れ替えていくのがポイントです。
| 日にち | 今のごはん | 新しいごはん |
|---|---|---|
| 1〜2日め | 45g | 15g |
| 3〜4日め | 30g | 30g |
| 5〜6日め | 15g | 45g |
| 7日め〜 | 0g | 60g |
新しいごはんは、同じgでもカロリーがちがうことがあります。切り替えが終わったら、新しいフードのカロリーで1日の量を計算し直しておくと安心です。ごはんの量の目安で計算でき、くわしい考え方は猫のごはんの量の決め方にまとめています。
ゆっくり進めたい子は10〜14日で
Cat Friendly Clinic(アメリカの猫の獣医師会の取り組み)の資料では、切り替えは7〜10日くらいかけて、ときにはもっと長く(3か月かかることも)とされています。Royal Canin Academyの資料では、腎臓の病気がある子や体重を減らすためのごはんに変える子は、10〜15日くらいかけるとよいとされています。好みがはっきりしている子も、ゆっくりめが安心です。
日ごとの割合とgは、フード切り替え表で、7日・10日・14日から選んで確かめられます。予定どおりに進まなくても大丈夫です。食べが悪くなったら、ひとつ前の割合に戻して、その子のペースで進めましょう。
切り替えの進め方
- 日数を決めるふつうは7日、ゆっくり進めたい子は10〜14日を目安に。療法食は獣医さんの指示にしたがいます
- 1日の量を量る今の1日の量(g)を量っておきます。量は変えずに、中身の割合だけを入れ替えます
- 割合どおりに混ぜるその日の割合で、今のごはんと新しいごはんを合わせます
- 食べたかを見る食べた量と、うんちのようすを記録します
- よく食べていたら次へしっかり食べて、うんちも落ちついていたら、次の割合に進みます。食べが悪いときは、ひとつ前に戻します
混ぜるのが苦手な子には
混ぜたごはんを、においをかいだだけでやめてしまう子もいます。そんなときは、混ぜずに「となりに置く」方法もあります。
PDSAの解説では、口ざわりを気にする子もいるので、療法食などは混ぜずに別のお皿で出すほうがよいこともあるとされています。また、すっかり切り替えるまでに2週間くらいかかることもあるそうです。うちの子に合うやり方を、いろいろ試してみてくださいね。
食べないときは、待ちすぎないで
「おなかがすけば、そのうち食べるはず」と、新しいごはんだけを置いて待つのは危ないことがあります。
猫は、ほとんど食べない日が続くと、肝臓に脂肪がたまる「肝リピドーシス(脂肪肝)」という病気になることがあります。タフツ大学の解説では、数日以上食べないことがきっかけになるとされていて、太りぎみの子は特になりやすいとされています。イリノイ大学獣医学部のコラムでも、食べなくなったら早めに獣医さんへ、とされています。
新しいごはんを食べないときは、まずいつものごはんに戻して、しっかり食べられる状態にしてあげましょう。それから、もっとゆっくりの割合で、もう一度ためしてみます。
うんちがゆるくなったら
切り替えのあいだは、うんちのようすも見ておきましょう。PDSAの解説では、ごはんを変えたあとの下痢は、多くの場合1〜3日ほどで落ち着くとされています。少しやわらかい程度なら、ひとつ前の割合に戻して様子を見ます。同じ解説では、そのあいだは少なめのごはんを何回かに分けてあげて、お水をいつでも飲めるようにしておくことがすすめられています。
- 少しやわらかいけれど、形はある
- 元気も食欲もいつもどおり
- お水もいつもどおり飲んでいる
- 下痢が2〜3日より長く続く
- 2週間以上、下痢が出たり止まったりする
- 子ねこやシニアの子の下痢
- 血やねばねばしたもの(粘液)がまじる、ぐったりしている
- お水を飲む量がいつもよりとても多い・少ない
- ほかにも気になるようすがある、お薬をのんでいる
「相談を」の項目は、PDSAの解説で受診の目安として挙げられているものです。うんちのかたさは、トイレ早見表で見比べられます。
切り替え中に記録しておきたいこと
- その日の割合(新しいごはん何%)と、1日の量
- 食べた量(残した量)
- うんちのかたさ・回数
- 吐いたかどうか
- 新しいフードの名前と、切り替えを始めた日
まとめ
フードの切り替えは、7日ほどかけて4分の1ずつが基本。ゆっくり進めたい子は10〜14日、もっと長くかかっても大丈夫です。混ぜるのが苦手な子は、別のお皿でとなりに置く方法も。
そして、食べないまま待たないこと。いつものごはんに戻しながら、うちの子のペースで少しずつ進めていけば、新しいごはんとも、きっとなかよくなれますよ。
この記事は、診断や治療のためのものではありません。いつもとちがう様子が続くとき、急に具合が悪くなったときは、早めにかかりつけの獣医さんに相談してください。
参考にした情報
- Royal Canin Academy「Nutritional recommendation and diet transition」(獣医師向け)
- Cat Friendly Clinic(catvets.com)「Changing Your Cat's Food」(PDF)
- PDSA「Vet Q&A: My cat has special food for their kidneys – how can I get them to eat it?」
- PDSA「My cat isn't eating」
- PDSA「Diarrhoea after a change of food(cats)」(PDF)
- Tufts University Petfoodology「Treatment of Hepatic Lipidosis in Cats」
- University of Illinois College of Veterinary Medicine「Hepatic Lipidosis: A Serious Problem When Cats Stop Eating」
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