猫が吐いたときのチェックポイント|様子を見てよいとき・受診したいとき
この記事でわかること
- 「吐く」と「吐き戻し」のちがいと、吐いたものの見分け方
- 様子を見てよいときと、獣医さんに相談したいときの目安
- すぐに動物病院へ連絡したいサインと、記録しておきたいこと
夜中に「けほっ、けほっ」という音で目がさめて、あわてて電気をつけたら床に吐いたあと。猫と暮らしていると、一度はある場面ですよね。
イギリスの動物病院チャリティ・PDSAの解説でも、多くの猫はときどき吐くもの で、吐くたびに受診が必要とはかぎらない、とされています。でも、なかには急いで診てもらいたいときもあります。この記事では、その見分け方と、記録のしかたをまとめました。
この記事は、原因を判断するためのものではありません。迷ったときは、遠慮せずに獣医さんに電話で相談してくださいね。
- 何度も吐く、24時間より長く吐き続けている
- ごはんやお水を受けつけない
- ぐったりしている、歯ぐきが白っぽい
- 吐いたものに血や黒いつぶがまじる
- 下痢がある、おなかを痛がる
- 吐こうとしているのに、何も出てこない
- ひもやゴム、おもちゃなど、食べてはいけないものを飲んだかもしれない
- 子猫や高齢の子、ほかに病気がある子
- お水を飲む量やおしっこが、いつもより増えている
- トイレで何度も力んでいるのに、おしっこが出ていない・少ししか出ない
まず見分けたい「吐く」と「吐き戻し」
猫の保護団体Cats Protectionの解説では、吐き戻し は食べてすぐにフードが口から出てくるもので、気持ち悪そうなようすやえずく動きがないのが特徴、とされています。一方、吐く のは、気持ち悪くなってから胃の中のものを出すこと、とされています。
テキサスA&M大学獣医学部のコラムでは、吐き戻しは早食いが原因のことが多く、ふつうは深刻ではないとされていて、ゆっくり食べられるお皿や、遊びながら食べるおもちゃで工夫できる、と紹介されています。
早食いが気になる子は、こうした器やおもちゃで、食べるペースをゆっくりにする工夫から試してみるのもひとつです。それでも吐き戻しが続くときや、体重が減ってきたときは、獣医さんに相談しましょう。
PDSAの解説では、気持ち悪いときのサイン として、口をなめる、よだれ、草を食べる、食欲が落ちる、が挙げられています。吐く前にこんなようすがあったかも、見ておけるといいですね。
「草を食べたあとに吐いた」というのもよく聞く場面です。PDSAの解説では、草を食べることも気持ち悪いときのサインのひとつとして挙げられています。草を食べる回数が増えた、口をくちゃくちゃしている、ごはんの食いつきが落ちたなど、いくつか重なっているときは、記録して獣医さんに伝えましょう。おうちの植物をかじっていたときは、何の植物かもメモしておくと伝えやすくなります。食べてはいけないものを口にしたかもしれないときは、PDSAでは、すぐに獣医さんに連絡を、とされています。
吐いたものを見てみよう
片づける前に、ひと呼吸。吐いたものは、獣医さんにとって大切な手がかりです。スマホで写真を撮ってから片づけましょう。
毛玉
Cats Protectionの解説では、毛づくろいで飲みこんだ毛が胃の中でからまり、粘液につつまれた毛玉として出てくる、とされています。ただし、毛玉をくり返し吐くのは、胃や腸のほかの病気のサインのこともある とされていて、毎日のブラッシングで毛玉の数を減らせる、と紹介されています。
黄色い液や、いつもとちがうもの
テキサスA&M大学のコラムでは、どろっとした黄色いものや、異物がまじっているときは、特にほかの具合の悪いようすもあるとき、より深刻な問題のことがある、とされています。PDSAでは、血や黒いつぶがまじるときは、すぐに獣医さんに連絡 するように、とされています。
ひもや異物を飲んだかもしれないとき
テキサスA&M大学のコラムでは、糸やひものようなもの、輪ゴム、クリップなどが例に挙げられています。猫が遊んだあとのおもちゃやひもは、出しっぱなしにしないようにしたいですね。
様子を見てよいとき・相談したいとき
- 1回だけ吐いて、そのあとはけろっとしている
- 食欲・お水・元気・うんちがいつもどおり
- 食べてすぐのフードの吐き戻しで、ほかにようすの変化がない
- 2回以上吐いた、または具合が悪そう
- ほかの症状もある(食欲が落ちた、隠れる、よだれ、下痢、便秘など)
- 1か月に2回より多く吐く
- 吐く回数が急に増えた
- 毛玉をくり返し吐く
PDSAは、2回以上吐いたときや具合が悪そうなときは、獣医さんに電話で相談するように、としています。テキサスA&M大学のコラムでは、月に2回ほどより多く吐く子や、吐く回数が急に変わった子は、獣医さんに診てもらうように とされています。ただし、「何回までならだいじょうぶ」という決まった線はない、とも書かれています。
Cats Protectionの解説では、とても若い子や年を重ねた子は、吐くことで脱水などにつながりやすいとされています。子猫やシニアの子は、早めの相談を心がけてくださいね。
「いつものこと」にしないために
ときどき吐く子と暮らしていると、だんだん「またか」と慣れてしまいますよね。でも、テキサスA&M大学のコラムにあるように、吐く回数の 変化 は大切なサインです。先月は1回だったのに今月は4回、というような変化は、記録がないとなかなか気づけません。カレンダーに小さな印をつけておくだけでも、ずいぶんちがいますよ。
吐いたときにすること
- 猫のようすを先に見るぐったりしていないか、何度もえずいていないか。急ぎのサインがあれば、すぐ病院へ電話を
- 写真を撮る吐いたものの色・量・中身がわかるように。大きさがわかるものをそばに置くと伝わりやすいです
- 時刻と、ごはんからの時間をメモ「朝ごはんの30分後」など、食べてからどのくらいかも
- 片づけるひもや異物が見えたら、それも写真に
- いつもどおりの暮らしで、よく見ておくPDSAでは、1回吐いただけで元気なときは、いつもどおりにごはんをあげて、新しいお水をいつでも飲めるようにして、よく見ておくように、とされています。また吐いたり、具合が悪そうになったりしたら、獣医さんに連絡を
ごはんを抜くかどうかなどは、自分で決めずに獣医さんに相談しましょう。
記録するときは
- 吐いた日と時刻、ごはんを食べてからの時間
- 回数(その日に何回、この1か月で何回)
- 吐いたものの中身と色(写真)
- 吐く前のようす(口をなめる、よだれ、えずく)
- 食欲・お水・元気・うんちとおしっこ
- フードを変えた、おもちゃのひもが見あたらない などの心当たり
うんちやおしっこのようすはトイレ早見表、伝えたいことの整理には通院メモが便利です。写真や動画の残し方は、動物病院に行く前にまとめておくことでも紹介しています。
まとめ
1回だけ吐いてけろっとしているなら、記録をつけながら様子を見ることもできます。何度も吐く、血がまじる、ぐったりしている、異物を飲んだかもしれない、吐こうとして何も出ない、おしっこが出ていない。そんなときは、迷わずすぐに動物病院へ。ふだんの「月に何回くらい吐くか」の記録が、いざというときにうちの子を守る手がかりになりますよ。
この記事は、診断や治療のためのものではありません。いつもとちがう様子が続くとき、急に具合が悪くなったときは、早めにかかりつけの獣医さんに相談してください。
参考にした情報
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